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まもなくかも!?医療崩壊が来てしまったときの生活上の3つの注意点

こんばんは。院長の舟木です。

現時点で大阪府の医療体制が大変なことになっています。皆さんも最近医療崩壊という言葉を目にされることが多くなったかと思いますが、ここでは医療崩壊とはどんな状態なのか?をご説明し、医療崩壊が来てしまったときに気をつけるべきポイントをお話していきます。

目次

医療崩壊とはどんな状態なのか?

医療崩壊の定義は諸説ありますが、多くの方はコロナ第一波の時の武漢の病院のように廊下まで患者さんであふれかえっている状態を思い浮かべられるでしょう。日本において、そういった状態になる可能性はさほど高く無いと考えています。

それよりも、新型コロナウイルス感染症で重症化した患者さんに対応するための病床が足りなくなってしまう状態は十分あり得ます。通常では、新型コロナウイルス感染症は呼吸器内科の専門の先生達が治療に当たっているケースが多いと思われますが、呼吸器内科の先生の数、医療資源は限られていますので、その限界点をこえてしまうと、別のところから応援部隊を引っ張ってくる必要があるのです。どこから引っ張ってくるかといいますと、現在の新型コロナウイルス感染症の治療をおこなっている総合病院などの状況では、呼吸器内科以外の内科医、外科医となっているようです。

応援で来た内科医、外科医は本来であれば、日々の別の診療を行っていたわけですからそういった通常の診療枠が減っていくことになるのです。よって、消化器内科、消化器外科、循環器内科といった分野でもマンパワーが足りなくなってしまうことが起こりえます。

また、地域の救急病院の救急スタッフの間でクラスターが発生してしまった場合、その病院は救急の受け入れをストップせざるを得なくなってしまう場合もあります。そうなると、別の病院に救急車が集中してしまい、受け入れ不可能となってしまう救急車も増えてくるでしょう。

この状態が深刻になってきた場合、私見ですが医療崩壊であると考えています。

では、医療崩壊に備え我々が気をつける3つの注意点とは?

①風邪を引かないように、手洗い、うがいを徹底しておく。

風邪は万病の元です。風邪をこじらせて肺炎などを起こしてしまっても、医療崩壊していれば入院加療が受けられなくなる可能性があります。風邪は、手洗い、うがい、顔を手で触らない、疲れをためない、多人数での換気の悪い場所での長時間の会食を避ける、加湿器を使用して湿度を50%以上に保つ、などの日々の行動でかなり予防出来ます。もちろん、新型コロナウイルス感染症の予防にも効果絶大です。

また、インフルエンザワクチンは基礎疾患のある方は必ず受けておきましょう。

②現在、治療中の病気がある人は、増悪しないように治療を継続しておく。

症状が無い生活習慣病などは治療をせずに放置している方も多いですが、ある日突然、脳梗塞や心筋梗塞を発症することがあります。こういった病気は、救急受診が必要な病気の最たるものですが、上記のような救急医療が崩壊している状態では、治療開始が遅れ大事になる可能性が高くなります。少しでもそういったリスクを減らしておくことが必要なのです。

③怪我や事故に遭わないように細心の注意をしておく。

怪我や事故に遭おうとして遭う人はいないでしょうが、遭ってしまった場合は重症であれば救急受診が必要となってきます。こういったケースも、救急医療が崩壊している状態では治療開始が遅くなってしまいます。車やバイクに乗っている人は、いつも以上に安全運転を心がけておく必要があります。

以上、日々気をつけておくべきポイントを挙げてみました。現在、京都市では新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が過去最多を更新し続けています。大阪が危機的状態のため、あまり報道はされていませんが、京都市内でも各基幹病院でもかなり病床数が逼迫してきているようです。もしもに備えて、我々は日々出来ることを頑張ってやっていきましょう。

監修・文責  日本内科学会総合内科専門医 舟木 準

 

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